はじめに
大阪から京都に移り住んで約3年。日常の中のささやかなお気に入りスポットから、非日常の特別な体験まで、幅広くご紹介します♪
おかむら移住者ならではの新鮮な感覚で、出会った体験をシェアします!
古き良き「元銭湯」のぬくもりと、かわいいが共存する場所
さらさ西陣
1999年に廃業した銭湯「藤森湯」を改装して生まれた、元銭湯のユニークなカフェ。
歴史を感じる建物の重厚感と、カフェらしいかわいらしさが絶妙にミックスされた外観に、思わずときめいてしまいます。なんと築90年超ということで、建物そのものが持つ歴史を感じられるのも、リノベーションカフェならではの魅力ですよね。


内観は、壁一面カラフルなタイルが施されたフォトジェニックな空間。かつて脱衣所のロッカーとして使われていた木箱も残っていたりと、「元銭湯」という名残がどこか懐かしいリラクシングな雰囲気を醸し出しています。
花や植物、レリーフ状の模様が施された多種多様なマジョリカタイルが、元銭湯という背景と溶け合って「レトロかわいい、ここにあり」と言いたくなるような空間でした。(写真無くてすみません)
私はキャロットケーキが好きなので迷わずキャロットケーキを注文。ほっとする味わいで大満足でした。ドリンクに選んだチャイは、はちみつ別添えのスタイル。甘くせずスパイスやジンジャーの風味を味わいたい私にはちょうどよく、ケーキとの相性もぴったりでした。
ちなみに公式ホームページを覗いてみると、
モノ作りの好きなクリエイティブな若者たちが内装工事をやり、什器を持ち寄って『さらさ』は誕生しました。
引用元:cafe sarasa
と紹介されていました。読んでみて、「なるほどな」なんて思いながら、納得していました。クリエイティブを楽しんだ人たちのワクワクの空気が空間に溶け込んでカフェ全体に漂っていたように感じたのでした。
さらさ西陣
住所:京都府京都市北区紫野東藤ノ森町11-1
定休日:水曜日
URL:https://www.cafe-sarasa.com/
また訪れたくなる、街角ビストロ
Comme Chez Michel(コム シェ ミッシェル)
烏丸御池駅から歩いて10分弱。姉小路通りの角にある、リーズナブルにフレンチを楽しめるお店です。
こぢんまりとしたたたずまいに、かしこまりすぎない落ち着いた空気感。思わずまた訪れたくなる、そんな心地よいお店です。




公式ホームページを覗いてみると、
念願であった京都で店を構えるにあたって師匠から「日本のシェミッシェルとなれ」との激励を受け、日々想いを込めた美味しいビストロ料理を提供しております。
とのこと。京都には2009年4月にオープンしたそうで、もう16年もの間、多くの京都の人に愛され続けているんですね。私もすっかりファンの一人です。特別なお祝いの日にまた行きたいなと思います。
Comme Chez Michel(コム シェ ミッシェル)
住所:京都府京都市中京区柳八幡町柳馬場通御池下る柳八幡町80−1
定休日:水曜日
URL:http://commechezmichel.com/
地中海気分で味わう、京都のカジュアルイタリアン
イタリア食堂イスコ
京都河原町駅より徒歩2分。お手頃価格で楽しめるカジュアルなイタリアンのお店です。
地中海に浮かぶ島のイタリア食堂をイメージしているそうで、店内の鮮やかな青の壁が印象的でした。


前菜の盛り合わせからすでに満足度が高く、伊勢海老のペスカトーレは、伊勢海老・ムール貝・イカなどの海の幸の旨味がぎゅっと詰まった一品。無類のえび好きの私には、たまらない美味しさでした。
看板ドリンクの「イスコサワー」は、海をイメージした鮮やかな青いレモンサワー。爽やかな見た目に思わず心がほころび、飲むほどにどんどんゴキゲンになっていきます。



お店の魅力をより感じていただけるよう、食べログに掲載されていたお店の方のメッセージから一部を抜粋しました↓
当店はお客様がおっしゃってくださるように、居酒屋さん風のイタリアンです‼︎
イタリアンといえば、高級店なイメージや肩肘張るようなイメージがあるかも知れませんが当店は「トラットリア」大衆イタリアン
ピザは、一般的によく知られる耳がふわふわのナポリピザではなく、パリパリの生地でピザのトッピングを楽しめるローマピザです
サラダにかかっているドレッシングは、特注で作って頂いているとうもろこしのドレッシングです♩よく私がお客様にお伝えするのは「スープバーなどで飲めるコーンスープをドレッシングにしたような味付けです」と☺︎
引用:食べログ
イタリア食堂イスコ
住所:京都府京都市下京区市之町239-1 招徳ビル2F
定休日:木曜日
Instagram:https://www.instagram.com/isuqo/
上質な甘味と空間美に包まれる、とらや一条店
虎屋菓寮(とらやかりょう) 京都一条店
地下鉄今出川駅から徒歩約7分。烏丸通から一条通を少し入った、静かな住宅街の中に穏やかに佇んでいます。いつもはオンラインや百貨店で贈り物として購入することが多く、実店舗に足を運んだのは今回が初めて。


私が訪れた一条店は平成21年(2009)にリニューアルされたようで、とても洗練された空間が広がっていました。
日本を代表する建築家として知られる内藤廣(ないとうひろし)氏が設計を担当しています。
店内には、日本の伝統や文化に関する書籍が約600冊設置され、自由に読むことが可能。
引用:とらや創業の地・京都にたたずむ「虎屋菓寮 京都一条店」で堪能する、絶品甘味と美麗な空間&庭


私は根っからのテラス席好きなので、今回も店舗に入るなりテラス席の様子をチェック。テラス席は、道路を向いた席と、店内奥にある庭園を望む席の2か所に分かれていました。今回は庭園側のテラス席に案内してもらいました。


庭園に背を向ける席は無く、どの席からも正面に庭を眺められるよう横一列に配置されたレイアウトが素敵でした。庭園にはL字型の水盤がしつらえてあり、清流のような涼しさを感じました。


訪れたのは夏だったので、期間限定のかき氷がありました。名前は、「満寿泉 貴醸酒氷(ますいずみ きじょうしゅごおり)」。メニューには、
富山の酒蔵、舛田酒造店の日本酒「満寿泉 貴醸酒」を使った貴醸酒蜜とこし餡との絶妙な組み合わせをお楽しみいただけるかき氷です
引用:メニューより抜粋
と記載されておりました。日本酒の清涼感と氷のやさしい口どけが見事に調和した、なんとも上品な味わいでした。衝撃的な美味しさで、今でもふと思い出しては「また食べたいなぁ」と恋しくなる一品です。
想像以上に雅な店内は、京都らしい風情に満ちていました。心地よい開放感の中でいただく和菓子は、やさしい味わいとやわらかな余韻が心に残りました。
※今さら気づいたのですが、左下の写真は「とらや」ではなく「茶寮 宝泉」で撮影したものでした。ご愛敬ということでご容赦ください
虎屋菓寮(とらやかりょう) 京都一条店
住所:京都府京都市上京区烏丸通一条角広橋殿町415
定休日:毎月最終月曜日(祝日、12月は除く)
Instagram:https://www.toraya-group.co.jp/shops/shop-55
京都の魔法を感じるルーフトップバーで味わう、多幸感ただよう夜
in the Moon.
祇園四条駅から徒歩1分、カモガワビル9階屋上にある、京都市内でも数少ないルーフトップバー(=ビルの屋上にある開放的なバー)です。


南座や四条通りを見下ろし、京都市内を一望できる贅沢な空間。京都タワーや鴨川、八坂神社まで望めます。気づけば浮かれ顔で、景色に見とれていました。3年住んでもなお、“京都の魔法”にかかってはしゃいでしまう私がいます。


中央にバーカウンターがあり、セルフ制で席を取ってドリンクを注文します。席が空くまでに少し時間はかかりましたが、それだけ、この空間を楽しむ人たちが思い思いに心地よい時間を満喫しているということなのでしょう。そでではDJが心地よい音楽を鳴らしています。なんてチルでヒュッゲな空間でしょうか。


体感では客層の99%が外国の方でした。夜景を収めるべく動画を撮っていたら、画角に入った方が笑顔で手を振ってくれたりして思わずにっこり。殺伐とした空気が染みついたようなこの時代に、なんてたおやかな世界でしょうか。
国籍もなにも関係なくただひとつの生き物として、この瞬間の心地よいグルーヴを共に享受している——そんなハートフルな、多幸感漂う夜でした。
in the Moon.
住所:京都府京都市西京区樫原宇治井町26
定休日:木曜日不定休(HP内カレンダー確認要)
URL:https://ishiyakinamapastakuranosuke.com/shop/honten
古民家の和モダンに誘われて──石焼パスタのグツグツにときめく午後
石焼生パスタ蔵之助
京都府樫原の人気店。駐車場からは大きな招き猫が見え、どこかキッチュで懐かしい雰囲気が漂います。ちょっとした遊び心が感じられ、和モダンな外観のアクセントになっていました。
週末のランチはとても人気です。私が訪れた時も30分待ちで、期待の高まるスタートでした。(飛び込みで入りましたが予約がおすすめです。)
古民家をリノベーションした店内は天井が高く、むき出しの梁がそのまま活かされた開放的な空間。無骨なモダンさと洗練された和の雰囲気が感じられました。


メニューが豊富で迷いましたが、牛ホホ肉とゴルゴンゾーラのクリームパスタに、タルトまたはケーキ・ジェラート・ドリンクがセットになったイタリアンドルチェセットを注文。石焼の器で、グツグツと音を立てながら運ばれてきました。
味は濃厚で麺はモチモチで食べごたえがありました。お店手作りのジェラートも手作りで優しい味わい。最後までおいしくて、食後の余韻まで楽しめました。



そして特筆すべきは、メニュー表を持ってきてくれたときの店員さんの説明です!さながらエミネムばりの流暢さで、圧倒的な情報量を途切れることなく語るその姿に驚かされました
説明を聞き終えるや否や、知人が「その説明、すごいですね!」と食い気味に声をかけていました。勤務が始まるとまずこのメニュー説明をマスターするところからスタートするのだそうです。店員さんの影の努力の一端を垣間見ました。
普段何気なく受け取っているあらゆるサービスは誰かの努力の賜物によって成り立っているわけで。そんな背景に少し思いを馳せながら、いつも以上にありがたくいただきました。
石焼生パスタ 蔵之助
住所:京都府京都市東山区中之町200 カモガワビル RF
定休日:定休日無し
Instagram:https://www.instagram.com/inthesoup._kyoto/
丸山公園で味わう、枝垂桜の幽玄な美と心躍る屋台の響宴
円山公園
京都には数多くの花見スポットがありますが、私がお気に入りなのは、この丸山公園での夜桜です。


円山公園は、明治19(1886)年に開園した京都市内で最も古い公園です。
引用:円山公園のご案内
園内には約650本の桜が咲きます。歩いていると、どこを見ても桜、桜。立ち止まる場所に困らないほど、あたり一面が春色に染まっています。
そんな中でひときわ目を引くのが、園内中央に佇む「祗園枝垂桜」です。枝垂桜ならではの優雅な枝ぶりは、華やかな中にどこか儚さがあり、夜のライトアップでは幽玄さが際立ちます。思わずため息がこぼれるほどの美しさでした。
そしてもうひとつの楽しみが、屋台のにぎわい。桜を愛でつつ、おいしいもの片手にお祭り気分も満喫できます。



屋台が大好きな私にとって、この二つの楽しみが同時に味わえるのは最高です
人は多いものの、広さがあるので意外とゆったり過ごせます。人混みが苦手な方も、比較的ストレスを感じずに楽しめるはずです。座れるスポットが多いのも嬉しいポイントです。
桜の風景にそっと寄り添うような一曲を、ここでひとつシェアしちゃいます



普段はWebの話題が中心なので、どうしても真面目な内容が多くなっちゃいます。たまには前後無視のこんなゆるい流れもぶっこませてください(笑)
円山公園
住所:京都府京都市東山区円山町
URL:https://kyoto-maruyama-park.jp/
現代の喧騒を忘れ、嵐山・保津川の原風景に浸れる安らぎの船旅
保津川下り
最後にご紹介するのは、嵐山に住んでいる私が自信を持っておすすめする、とっておきのアクティビティです。(着船場が嵐山・渡月橋の上流にあります。)
初めて体験したとき、想像以上の大スペクタクルに感動で胸がいっぱいになりました。





いまだにその直後の興奮を、そのままの熱量で語れるほどです
まずお伝えしたいのは、船頭さんが手で漕ぐ船に2時間ものあいだ身を委ねられるという贅沢さ。川が大好きな私には、“船に揺られる時間”は最高の癒やしでした。
2時間の自然と触れ合う船旅をたのしもう
深淵あり、激流あり、四季を映して流れる保津川の峡谷を縫って、丹波の国「亀岡」から京の名勝「嵐山」までの約16キロの旅。
引用:ようこそ保津川下りホームページへ(保津川遊船企業組合)
いやになるほどテクノロジーが過剰に押し寄せる”令和”の時代に、「船頭さん」という貴重な存在にお目にかかれることにも、心奪われます。
文明の恩恵を受けて生きている我々は、失われた原風景に思いを馳せることしかできないのでしょうか──そんな苦い思いが頭をよぎっていたのですが、それも束の間(笑)
熟練の船頭さんによる巧みな竿さばきを見ているだけでも圧巻です。そのうえ、体力も集中力も要する作業をこなしながら、たのしいお話や説明までしてくれるんです。なんて生命力に満ちた贅沢なサービスでしょうか💦


2時間の船旅の間、めくるめく景色に目を奪われっぱなし。ゆっくり見ていたい景色が次々と流れ去り、その一瞬一瞬が惜しくてたまりません。山も川も見たい、谷から見上げる空もまた美しい…!どれかひとつに浸る余裕もないほどに見どころが次から次へと現れるので、 忙しいです(笑)



「ちょっと待って!」と言いたくなるくらい、ひとつひとつの景色が濃密です
船旅も終わりが近づいた頃、思いがけず現れたのは船上屋台。ビールにいか焼き、みたらし団子…誰もが笑顔になる、まさに幸せを呼ぶ顔ぶれです。私は心弾ませて、京都らしいみたらし団子を選びました。
船の上で食べるお団子…冷静に考えて、これほど嬉しいことは無いと思います。最後の最後まで楽しませてくれたこの時間に、心から魅了されました。



船の上でお買い物できるなんて、楽しさが渋滞してます


自然の美しさの前では、理屈も言葉もかすんでしまいます。思考を手放し、五感だけで世界を受け取る――そんな素晴らしい2時間でした。私は常々、パソコンやスマホ──便利すぎるあれこれを手放し、何にも縛られず、山の中を自由に駆けずり回りたいという野性的な欲求を抑え込んで生きているのですが、さすがに“ムズムズ”しました。
船、山、と来たら、趣にぴったりな素敵な曲がありますので、ここでまたひとつシェアしちゃいます
保津川下り
住所:京都府亀岡市保津町下中島2
URL:https://www.hozugawakudari.jp/
最後に
京都の魅力は、観光名所だけでなく、日常の何気ない風景にもあふれています。





一番好きなのは、誰にも気兼ねせずゆっくり嵐山の景色を眺められる自宅のソファーに座っているときのささやかな時間だったりします
私は現在、京都に移住して3年が経ちましたが、それ以前は約13年間大阪に住んでいました。京都に来て特に感じるのは、川が本当に綺麗で、街全体に清潔感があるということ。


鴨川はもちろん、私が住む嵐山の住宅街や公園を流れる小さな川も、どこも透明で美しい水質。つい立ち止まって見惚れてしまいます。
暖かくなると、近くのモンキーパークからでしょうか、野猿でしょうか、猿たちが山から下りてきて、向かいの家の屋根の上を軽快にジャンプしていたりするんですよ。まるで猫のように道路を歩いていたりもします。なんとも愉快な光景ですよね。(笑)次はいつ見られるかなって日々心待ちにしています。
普段はwebまわりの話がメインですが、今回はちょっと趣向を変えて京都のことをゆるっと書いてみました。
気が向いたら、webの記事の方もぜひ覗いていただけると嬉しいです。
ちなみに夜の渡月橋を見たことはありますか?街頭が少なく、とても暗いんですよ~。それがまた、荘厳な雰囲気を醸し出していて、とても良いんです。



そんな、いつもと違う観光地の『夜の顔』を見せて、終わりにします(どうですか?ちょっと怖いでしょう…?ふふふ…)



